韓国の祝日「ハングルの日（한글날）」ってどんな日？

奈良県大和高田市のムジカ・フマーナ韓国語教室（@musicakorea）です♪

韓国の祝日「ハングルの日」ってどんな日？

10月9日は韓国の祝日「ハングルの日（한글날）」です。韓国語を勉強している方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。
今回は、この「ハングルの日」がどんな日なのか、そしてどのように祝われているかについて一緒に学んでみましょう！

ハングルの日とは？

「ハングルの日（한글날）」は、ハングル（韓国語の文字）を作った世宗（セジョン）大王を讃え、ハングルの創製と普及を祝う日です。朝鮮王朝時代の1443年にハングル（훈민정음・訓民正音）が世宗大王と彼の学者たちによって作られ、1446年に公布されました。これを記念して、毎年10月9日は「ハングルの日」とされています。

この日は、韓国にとってとても大切な文化遺産であるハングルを守り、後世に伝えていくことの意義を再確認する日でもあります。

ハングルの日の過ごし方

かつては、ハングルの日を含めた祝日には韓国の国旗「太極旗（태극기・テグッキ）」を家の前に掲げる家庭が多く見られました。特に、ハングルの日には韓国文化を誇り、世宗大王の功績を称えるために掲げられていました。

しかし、最近では日本と同様に、一人暮らしの家庭が増えたり、共働きで家を空ける家庭が多くなったりしたため、国旗を掲げる家庭は以前に比べると減少しているようです。

とはいえ、ハングルの重要性を再確認し、伝統を大切にしようとする動きは続いており、教育機関や公共の場では依然として大きな旗が掲げられたり、特別なイベントが行われたりしています。

なぜハングルの日が重要なの？

ハングルは、世界で唯一、創製者と創製年代が明確な文字です。
それまでは、韓国では漢字（한자）が使われていましたが、一般の庶民にはとても難しく、読み書きができるのは一部の人々に限られていました。そこで、世宗大王が「すべての民が読み書きできる文字を作りたい」という願いから、ハングルが生まれました。

簡単に学べて表現力も豊かなハングルは、国民の識字率を劇的に向上させ、韓国の文化と学問の発展に大きく貢献しました。今では、ハングルは韓国の「アイデンティティ」の象徴とも言えます。

世宗大王を描いた韓国ドラマ

世宗大王像

ハングルを創製した功績から、世宗大王（세종대왕）は歴代韓国王の中でも特に人気があり、たびたび韓国のドラマや映画の題材になっています。彼の人生やハングル創製までのエピソードを知ることで、ハングルの日の意義をもっと深く理解することができるかもしれません。

おすすめドラマ：「根の深い木（뿌리 깊은 나무）」
世宗大王をモデルにした最も有名なドラマの一つが、2011年に放送された歴史ドラマ「根の深い木（뿌리 깊은 나무）」です。

このドラマでは、世宗大王のハングル創製を巡る政治的葛藤や、文字を普及させようとする彼の強い信念が描かれています。世宗大王を演じた俳優ハン・ソッキュ（한석규）は、その知性と王としての威厳を見事に表現し、多くの視聴者から支持を得ました。

また、このドラマでは世宗大王だけでなく、彼を取り巻く学者たちや宮廷内の人々との対立、さらにはハングルを使って庶民たちのために改革を目指す物語が展開されます。ハングルが作られるまでの背景や、文字の力を通して人々の意識を変えたいという世宗大王の情熱を感じられる作品です。

タイトル：根の深い木（뿌리 깊은 나무）
放送年：2011年
出演：ハン・ソッキュ、チャン・ヒョク、シン・セギョンなど
ジャンル：歴史・ミステリー・政治ドラマ

ドラマを通じて学べること
「根の深い木」では、ハングルが単なる文字ではなく、庶民の生活を豊かにし、国を強くする手段と考えられていたことが分かります。世宗大王がなぜハングルを創製したのか、その背景にあった政治的な葛藤、そして「文字を持つこと」がどれだけ国民にとって重要だったのかを、ドラマを通して学ぶことができるでしょう。